「間取り、、、どう考えたらいいかわからない…」
家づくりで必ずぶつかる壁が“間取り”です。
間取りは、家の快適さも満足度も大きく左右する超・重要ポイントなので、しっかり大事なポイントを抑えておくことが後悔しない家づくりのために必要です。
「営業さんに任せきりにしてしまった」
「見た目や広さばかりを優先して失敗した」なんて声も…。
この記事では、暮らしやすさを実現する間取りの考え方から、実際の決め方、よくある落とし穴までを徹底解説します。
読み終える頃には、あなたの理想の間取りの軸が見えてくるはずです。
1. 間取りの失敗が多い理由【意外と知られていない事実】

家を建てた人の声をSNSなどで見ると、実は「間取りの後悔」がとても多いことに気づきます。
その大きな理由は以下の通り。
- 住んでみないと分からない動線の不便さ
- 家具や家電の配置を想定できていなかった
- 家族構成やライフスタイルの変化を見落としてしまった
- 営業マンや設計士に、自分たちのイメージを伝えきれていなかった

間取りは、ただ部屋を並べるだけではありません。
「家族の暮らしを形にする設計図」だと考えることが大切です。
2. 間取りを考える前に絶対やるべきこと

いきなり間取りを考え始めると、途中で行き詰まったり、迷走してしまったりします。
まずはこれから紹介させていただく3つのことを明確にするのが効率を重視するうえでオススメです。
2-1. 理想の暮らしをイメージする
家づくりは、単に部屋の数や設備の性能を決める作業ではありません。
大切なのは、自分たちが「どんな生活がしたいのか」を具体的に思い描き明確にすることです。
正解はそれぞれの家庭によって異なると思いますが、考え方のヒントとなることを紹介します。
1日の生活を想像してみる
こうした、日常を具体的に思い浮かべることで、必要な間取りや動線が自然と見えてきます。
「あったらいいな」をリストアップする
今の暮らしと理想の暮らしを比較してみましょう。
今の暮らしで、「ここが不便」「こうだったら便利」と感じることを書き出してみましょう。
このように、暮らしの不便を解決できる間取りを考えることが、理想の暮らしに直結します。
家族みんなで共有する
理想のイメージは家族全員で共有することが重要です。
夫婦それぞれ、子どもたちの希望、将来のライフスタイルを話し合うことで、後悔の少ない間取りにつながります。
2-2. 必要な部屋と広さをリストアップする 【失敗しない間取りの基本】
間取りを考える際、まず「どんな部屋が必要か」を具体的に考えることが大事です。
暮らしのイメージができたら、必要な部屋や収納、広さを具体的にリストアップしてみましょう。
- リビング・ダイニング・キッチン(LDK)
- 寝室(夫婦用・子ども用)
- 洗面所・浴室・トイレ
- 玄関・玄関収納
- 収納スペース(パントリー・ファミリークローゼットなど)
- 書斎・趣味スペース
- 来客用スペース
「今の暮らし」で不便に感じていることを思い返すと必要な部屋が見えてきます。
また、広さもただ「広い・狭い」ではなく、以下を目安にしましょう。
部屋 | 快適な広さの目安 |
---|---|
主寝室 | 6〜8畳 |
子ども部屋 | 4.5〜6畳 |
リビング | 15畳以上が理想 |
ファミリークローゼット | 2〜3畳 |
玄関土間 | 2畳前後 |

もちろん、土地の広さや予算にもよりますが、理想と現実をすり合わせるために、まずは「必要な部屋と広さ」をしっかり整理しましょう。
2-3.家族のライフスタイル・将来設計を考慮する
今の家族構成やライフスタイルだけを基準に間取りを決めてしまうと、数年後に「想定外」が起こりがちです。
家づくりでは、「今」と「未来」の両方を見据えることが大切になってきます。
子どもの成長、将来の両親との同居、テレワークの有無など、今だけでなく10年後、20年後を想像してみましょう。
- 子どもの成長・独立
現在幼い子どもが成長したときの部屋の使い方
子どもが独立した後、部屋をどう活用するか - 将来の家族構成の変化
親との同居や介護の可能性
夫婦の働き方の変化(テレワークなど) - ライフスタイルの変化
趣味や仕事による必要スペースの増減
生活動線の変化(高齢になったときの動線やバリアフリー) - 将来の修繕費・リフォーム計画
水回り設備の劣化・交換時期(10〜20年後を想定)
外壁や屋根のメンテナンス
必要に応じた間取り変更のしやすさ
家は一度建てたら終わりではなく、年月とともに暮らし方も変化します。
こうした「未来の視点」を間取りに反映させておくことで、長く快適に住み続けられる家になります。
3. 間取りの考え方5つのステップ

間取り決めを効率よく、失敗なく進めるのに効果的な順番を紹介します。
3-1. 動線を最優先で考える
暮らしやすさは間違いなく「動線」で決まります。
このように、生活シーンごとに無駄のない動線を設計することが大切です。

実際の生活シーンをイメージしながら、何度も図面上で人の動きをシミュレーションしましょう。
3-2. 採光と風通しを意識する
家の快適性は、採光と風通しで大きく変わります。
特に南側の採光は重要ですが、敷地や周辺環境によって工夫が必要です。
- 南側だけでなく、東西の窓からも光を取り入れる
- 各居室に風が抜けるよう、対角線上に窓を配置
- 隣家の影響を考えた窓の位置
- 高窓や吹き抜けを活用して光を確保
どんなに広い部屋でも、暗くてジメジメしていたら台無しです。
窓の配置や方角、隣家との距離も考慮し、自然光や風の通り道を意識しましょう。
難しければ、ハウスメーカーさんに「この部屋はこんなイメージにしたい」と希望を伝えることで、案を出してもらいましょう。

我が家では、日当たり、風通しを意識しつつ、窓の配置の雰囲気やデザインも一緒に考えて希望を伝えました。インスタなどで、いろんな窓のパターンを調べて自身の引き出しを増やしておくと、理想をつたえやすくなるのでオススメです。
3-3. プライバシーと防犯性を確保する
せっかくのマイホーム。
安心して暮らせることも大切です。
外から丸見えだったり、侵入しやすい家にならないよう注意しましょう。
- 隣家や道路から室内が見えにくい窓配置
- 目隠しフェンスや植栽を活用した外構計画
- 死角を減らすための間取り配置
- 勝手口や裏側の出入口にも十分な防犯対策を
外からの視線を遮る配置や、玄関・窓の位置、防犯カメラの設置もしっかり考えましょう。
家の中からも外からも「見せる場所・隠す場所」を意識すると、快適さと安心感が両立できます。

我が家では、防犯性を意識して1階の窓は人が入れるサイズのものは採用しませんでした。(リビングの大きな窓はシャッターを閉められるようにしてます。)
見えたら困る場所は磨りガラスを採用してます。
お風呂や脱衣所などプライバシーが必要な場所は窓無しにしました。
3-4. 家具・家電の配置までイメージする
図面だけで間取りを考えると、いざ暮らしてみて「家具が収まらない」「動線が悪い」となるケースも。
家具・家電込みで考えることも大事な視点です。
- ソファ・テーブル・テレビの配置と通路幅の確認
- キッチン家電の配置とコンセント位置の計画
- 冷蔵庫・洗濯機スペースの確保
- 将来置きたい家具のサイズも想定しておく
できれば図面に家具・家電を書き込んで、生活のイメージを膨らませましょう。
置きたい家具から逆算して間取りを考えることも時に大事になってきます。
3-5. 無駄を省き、メリハリをつける
すべての空間を広くするのは現実的ではありません。
限られた予算・面積の中で「広く見せたい場所」「割り切る場所」を明確にすると、満足度が上がります。
広すぎる廊下や無駄なスペースを減らし、必要な場所にしっかり面積を割くことで、コストも抑えられます。
- リビングや玄関は広めに、開放感を演出
- 廊下や収納は最小限、機能性重視
- 必要のない廊下やデッドスペースを省く間取り計画
- 吹き抜けや天井高を活用して、広く見せる工夫

家全体に無駄がなく、メリハリのある間取りは、住み心地だけでなくコスト面でもメリットがあります。
4. 暮らしやすい間取りの具体的な工夫【事例を図面付き解説】

具体的な例として、私が実際に採用して良かったと感じる間取りの工夫を紹介します。
4-1.ファミリークローゼットで家事ラク動線
洗濯後、各部屋に洋服を運ぶのは地味に面倒な家事のひとつ。
そこで、家族全員分の服をまとめて収納できるファミリークローゼットを設けました。

洗濯物を「乾かす→しまう」が同じ空間で完結。
想像以上に家事が楽になりました。


詳しくは下記記事にて紹介してますので、興味を持って頂けましたら是非参考にしてみてください。
4-2.玄関近くの手洗い場でウイルス対策
帰宅後すぐに手が洗える配置は、今や欠かせない設備です。
小さな子どもがいても「手洗ってから入ってね」が自然に習慣化でき、風邪や感染症対策としても安心です。

我が家では、扉も設置せず、帰ったらすぐに手が洗える間取りにしました。

詳細は下記記事、玄関のこだわりポイントでも紹介してますので、良かったら参考にしてみてください。
4-3.パントリー隣接キッチンで家事効率アップ
キッチンとパントリーが隣接していると、買い物から帰宅後の収納や、調理中の食材取り出しがスムーズでオススメです。

パントリーに調味料やストック品などをまとめられるため、キッチン本体は最低限のものだけにでき、スッキリ使えます。

とにかく家事の時短につながり効率的な間取りです。
こだわりは下記の記事にて紹介してますので、詳しく知りたい方は是非読んでみてください!
4-4.階段下収納の有効活用
デッドスペースになりがちな階段下を、掃除道具やストック品置き場に活用するのはスペースを有効活用するうえでオススメです。
我が家では少ないスペースも無駄にしないように、玄関側に土間収納もつくってもらいました。
玄関側:土間収納
リビング側:通常収納

玄関側はさすがに天井低いですが、ベビーカーなど突っ込めます。

細々したものが片付いて、生活感を隠せるので空間もすっきりでき、気に入ってます。

本来はこのスペースは壁予定でしたが、要望を伝えたところ収納にでき、つくって良かったと思っています。
4-5.子ども部屋は将来分割できる設計
我が家は子どもが2人なので、今は広くワンルーム、将来は壁を追加して2部屋にしようと思っています。

※10畳→5畳×2部屋のイメージ
家族構成や子どもの成長に合わせて柔軟に対応でき、無駄なリフォーム費用も抑えられるため最初の段階で計画しておくこともひとつの選択肢だと思います。
※壁を追加する費用は10万程とのことでした
4-6.【おまけ】採用して良かったという声が多い間取り事例集
最後に、これは採用して正解だった!という声が多い間取りの事例をまとめてみました。
声が多いだけに採用価値が高い内容ですので、是非参考にしてみてください。
セクション | 内容 | 説明・メリット |
---|---|---|
玄関・外構 | 玄関近くの手洗い場 | 帰宅後すぐに手洗いできて衛生的。ウイルス・花粉対策にも効果的。 |
玄関・外構 | 勝手口・土間収納の設置 | ゴミ出しや外作業がラク。アウトドア用品や汚れ物も収納しやすい。 |
玄関・外構 | 宅配ボックスの設置 | 不在時も荷物が受け取れて安心。再配達ストレスが減る。 |
廊下・階段 | リビング階段に扉をつけた | 冷暖房効率が良くなり、光熱費の無駄が減る。 |
廊下・階段 | 階段下収納の有効活用 | デッドスペースを活かし、収納力アップ。 |
リビング | 吹き抜け・高窓で採光を確保 | 自然光がたっぷり入り、明るく開放感のある空間に。 |
リビング | リビングとダイニングの程よい距離感設計 | 生活音や視線を適度にコントロールでき、快適性アップ。 |
キッチン・パントリー | 回遊動線のキッチン | 配膳・片付けがラク、家族の移動もスムーズになる。 |
キッチン・パントリー | 隣接パントリーの設置 | 食品や日用品のストックがしやすく、キッチンがスッキリ。 |
キッチン・パントリー | ゴミ箱スペースを確保 | ゴミ箱の置き場に困らず、生活感を隠せる。 |
水回り・洗面・脱衣室 | 洗面室と脱衣室を分けた設計 | 来客時も気兼ねなく使え、家族のプライバシーを守れる。 |
水回り・洗面・脱衣室 | 脱衣室に室内干しスペースを設置 | 洗濯の動線が短く、雨の日や夜も洗濯物が干せて便利。 |
収納・動線全体 | ファミリークローゼットを設置 | 衣類や日用品をまとめて収納でき、家事効率がアップ。 |
収納・動線全体 | 各部屋の近くに収納を配置 | モノを使う場所の近くに収納があり、片付けが楽になる。 |
子ども部屋・将来性 | 将来仕切れる設計 | 子どもの成長や家族構成の変化に柔軟に対応できる。 |
子ども部屋・将来性 | 子ども部屋の出入り口をリビング側に | 子どもの帰宅・外出がわかりやすく安心。 |
室内干しスペース | 室内干しスペースの確保 | 天気や花粉に左右されず、快適に洗濯物を干せる。 |
書斎・ワークスペース | 半個室型のワークスペース | 適度にこもれて、リビングの様子も感じられる。 |
こうした「暮らしのリアル」を想定した工夫が、結果的に大きな満足度につながります。
5. やりがちな失敗例とその回避策

間取り打ち合わせでよく聞くのが「もっとこうすれば良かった」という声。
後悔しがちなポイントと、実践できる対策をまとめました。
我が家でも多くを取り入れてます!
是非参考にしてみてください!
セクション | 失敗例 | 回避策・対策ポイント |
---|---|---|
玄関・外構 | 収納が足りない | 生活動線の近くに十分な収納を確保する。 |
玄関・外構 | 玄関が狭くて混み合う | 玄関ホールを広めに取り、家族が同時に出入りできるようにする。 |
リビング | 南向きにこだわり過ぎた | 採光だけでなく、通風やプライバシーも考慮する。 |
リビング | 隣家との視線トラブル | 窓の配置や目隠しフェンスで視線対策を行う。 |
キッチン・パントリー | コンセント位置ミス | 家具・家電の配置を図面に書き込み、事前確認を徹底する。 |
キッチン・パントリー | ゴミ箱置き場がなく生活感が丸見え | ゴミ箱専用スペースを設計段階で確保する。 |
水回り・洗面・脱衣室 | 洗面所と脱衣室が一体で不便 | 来客時や家族のプライバシーを考え、分ける設計にする。 |
収納・動線全体 | 収納が少なく、モノがあふれる | 収納計画をしっかり立て、必要な場所に必要な収納を配置。 |
収納・動線全体 | 動線が悪く、家事がしにくい | 家事動線・生活動線をシミュレーションし、無駄のない設計に。 |
子ども部屋・将来性 | 将来の変化を想定しなかった | 間仕切り可能な設計や収納計画で、将来の対応を見据える。 |
書斎・ワークスペース | 音や気配が気になり集中できない | 防音対策や半個室型で、快適なワークスペースを確保。 |
間取りは「今」の暮らしだけでなく、「将来」を見据えて考えることが、後悔の少ない家づくりのポイントです。
6. 間取りを決めるときに役立つ便利ツール

「間取りを頭の中だけで考えるのは難しい…」そんなときに頼れるのが、無料の間取りシミュレーターや提案サービスです。
私自身もフル活用しました。
さらに、SNSやYouTubeで「実際に住んでみた感想」や「間取りの後悔談」を見るのも、参考になります。
7. まとめ

間取りは、毎日の暮らしやすさだけでなく、家族の笑顔や生活の質を大きく左右する、超重要ポイントです。
優先順位を明確に、これらをしっかり考え抜くことで、あなたの家づくりも、きっと「やって良かった」と思えるものになるはずです。
私自身、悩んだ末に決めた間取りが今の快適な暮らしにつながっています。
ぜひ、あなたも後悔のない家づくりを進めてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント